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砂漠の月、星の姫~road to East~

第1章 第一夜【砂漠へ~road to oasis~】

 しかし、誰かがしきりに自分を呼んでいるような気がしてならなかった。
 ホテルのすぐ裏手から灼熱の砂漠が果てなく続いている。明けたばかりとはいえ、夜とはうってかわって、熱い陽の光がはや容赦なく乾いた砂漠に照りつけていた。一面にどこまでもひろがる砂漠は砂の海のようにも見える。光香子は眩しい陽光に眼を細めながら、背伸びをするように地平線の彼方を見つめた。

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