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そして僕等は絡み合う

第5章 南野 昴の場合

でも俺は、この時点で西垣さんの気持ちが誰に向いているなんて分かっていなかったんだ。


単純に俺が宮脇さんに会いに行ったことを聞かれる程のことじゃないと思った。


まぁ……
隠す必要もないか。

女子会するくらいだから、宮脇さんが参加するとなったら、案外ノリが良くなるかもしれないしな!


そう考えると高橋さんや東さんといい、宮脇さんの存在がキーポイントなんだと認識する。


取り敢えず人見さんのためにも、ここは当たり障りなく言っておこう。


「宮脇さんですよ! 早めにバーベキューのことをお知らせしたくて、職場まで行ってしまいました! あははは〜!」


「え……宮脇さん」


「はい! 多分、東さんも参加されると思いますから、西垣さんも是非このアパート交流会へ……」


「高橋さんも? 高橋さんも、参加するの!?


「あ、はい! 勿論です! だから西垣さんも……」


「分かったわよ! 日にち決まったら真っ先に教えてよ!」


西垣さんは少し感情的にそう言い放って、部屋に帰って行く。


「えぇ……」
「は、はい!?」


宮脇さん効果は絶大だったのだろうか?


西垣さんは、不機嫌そうな表情をしながらもバーベキューへ参加することになった。

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