そして僕等は絡み合う
第5章 南野 昴の場合
「す、すんません! 俺が不甲斐ないばかりに!!」
とにかくここは謝っておこう!
指先を伸ばした両手を太腿の脇に当てて、最敬礼より更に深く頭を下げる。
人見さんがなんで落ち込んだのかは俺なんかには理解出来ないが、きっと複雑な理由があるに違いない。
申し訳なさに、涙がでそうだ!
頭を下げながら歯を食いしばっている俺の顔は段々熱くなって汗ばんでくる。
だけど人見さんに許して貰うまで謝り続けようと思っていたが
「南野さん! 何で謝るんですか? 南野さんは何も悪くないですから頭を上げてください!」
人見さんは珍しく焦った様子で俺の肩に手を当てて、顔を上げようとしてくれた。
おぉぉ!!
俺の渾身の懺悔が届いた――――
んん?
違うみたいだな?
「本当ですか? 俺がうっかり宮脇さんの名前を言ったから、西垣さんの態度がおかしかったんじゃ?」
「いいえ、大丈夫です。関係ないですよ。西垣さんはいつもあんななんです」
「そうですか……なら良かった」
そう言ってくれて内心ホッとしたが、どことなく人見さんの顔が寂しそうな気がしたのは……
俺の思い過ごしだろうか?
とにかくここは謝っておこう!
指先を伸ばした両手を太腿の脇に当てて、最敬礼より更に深く頭を下げる。
人見さんがなんで落ち込んだのかは俺なんかには理解出来ないが、きっと複雑な理由があるに違いない。
申し訳なさに、涙がでそうだ!
頭を下げながら歯を食いしばっている俺の顔は段々熱くなって汗ばんでくる。
だけど人見さんに許して貰うまで謝り続けようと思っていたが
「南野さん! 何で謝るんですか? 南野さんは何も悪くないですから頭を上げてください!」
人見さんは珍しく焦った様子で俺の肩に手を当てて、顔を上げようとしてくれた。
おぉぉ!!
俺の渾身の懺悔が届いた――――
んん?
違うみたいだな?
「本当ですか? 俺がうっかり宮脇さんの名前を言ったから、西垣さんの態度がおかしかったんじゃ?」
「いいえ、大丈夫です。関係ないですよ。西垣さんはいつもあんななんです」
「そうですか……なら良かった」
そう言ってくれて内心ホッとしたが、どことなく人見さんの顔が寂しそうな気がしたのは……
俺の思い過ごしだろうか?