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愛 人 契 約

第3章 近づいていく距離

決してキャバ嬢向きではないわたし。

見た目は派手じゃないし、トークも上手くないし、お酒も強くない。

ときどきいる『普通の子』や『おとなしめな子』が好きな人が気に入ってくれることがあるくらいで、指名してくれるお客さんは決して多くない。

そんなわたしなのに…黒崎さんはどうして会いに来てくれるんだろ…



「…また何か考え事してる?」

「………っ…!す、すみません…」

「なに考えてたの?」



わたしをのぞき込む黒崎さん。 

そんなふうに見つめられたら……



「………なんでわたしを指名してくれるんですか?」

「え?」

「もっと可愛くて、話も上手で、気が利く子、たくさんいるのに…どうしてわたしなんですか?」

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