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愛 人 契 約

第3章 近づいていく距離

「千春ちゃん」

「は、はいっ」



黒崎さんはじっとこっちを見つめていた。



「隣に行っていい?」

「え?」



黒崎さんはわたしの返事を待たずに隣に座った。








「髪、きれいだね」



黒崎さんの指がわたしの髪の毛に触れる。

そして、優しく指で髪をとくように頭を撫でた。



「………………」



ドキドキして何も言えない。



「…触られるの嫌だったら言って?」



「………い、嫌じゃないです」



心臓の音が、黒崎さんに聞こえてしまいそう。

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