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愛 人 契 約

第3章 近づいていく距離

気付くと、料理をお皿に取り分けてるのも、お酒をついでくれるのも、黒崎さんばかりにやらせていた。

本当に気が利かない自分!!



「すみません!黒崎さんばかりにやらせて…わたしやります!」

「えっ?いいんだよ!ここはお店じゃないんだから。今は千春ちゃんが俺のお客さん」

「でも……」

「いいからいいから。ほら、千春ちゃんは食べなさい」



子供扱いするような言い方をわざとする。

それが全然嫌じゃない。

安心して甘えたくなる。






仕事中は酔っ払うほど飲まないけど…

『ここはお店じゃない』という黒崎さんの言葉に気がゆるんだのか、つい飲みすぎてしまったよう。

ちょっとぼーっとしてきていた。



ん~…いい気分……

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