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愛 人 契 約

第5章 ルール違反の代償

だらだらと家で過ごし、あっという間に出勤時間になった。

家にいる間ずっと、スマホを肌身はなさず持っていたけど、結局黒崎さんから連絡はなかった。



忙しいんだよね、きっと。



そう思う気持ちが半分。

あとは…



もしかして、遊ばれた?

もう連絡なんて来ないのかも。



そんな気持ちがもう半分…いや、半分以上…。

時間が経つにつれて、こっちの気持ちの方が強くなっていった。



それならそれで仕方ない。

あんな素敵な人が、何の取り柄もないわたしなんか相手にするわけないじゃん。

それに…

左手薬指の指輪がいい証拠。

一晩限りの関係。

遊びだったとしても、幸せな気分になれた。

いい思い出ができたと思おう。

 

そんなふうに無理やり自分を納得させる。 

そうでもしないと、とてもじゃないけどキャバヘ行く気にならない。

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