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愛 人 契 約

第5章 ルール違反の代償

「ち、違うの!枕なんかじゃなくて…」

「何が違うんだよ!客と寝て、枕以外の何物でもないっしょ!」






違う……
わたしは……






萌ちゃんがまた話し出す。



「…ずっとおかしいと思ってたんだよね。あんなイイ客が、なんであんたなんか指名するんだろって」

「それは違うよ!だって…アフターだって初めてだったし…」

「じゃあ何なの?付き合ってるの?」

「……………っ…」






『付き合ってるの?』



萌ちゃんのその一言が、棘のように胸に刺さる。



付き合ってなんか……ない……






「ほら!やっぱり枕じゃん、ね~!」



沈黙を破るように、他の女の子がそう声を上げた。






「最低」



萌ちゃんはそう冷たく言い捨てると、わたしのそばから離れた。

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