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愛 人 契 約

第6章 秘密の契約

やっぱり連絡なかったのは忙しかったからなんだ。

会いに来てくれてうれしい。



そういう気持ちももちろんあったけど、さっきの出来事が頭から離れなくて、喜べずにいた。



「どうした?」



黒崎さんが心配そうに顔をのぞき込む。



黒崎さん……



甘えたい。ほんとは泣きたいくらい。

でも、今は仕事中。

お客さんに心配させちゃうなんてダメだ。しっかりしなくちゃ。



「すみません、何でもないです!今日は何飲みますか?」



わたしは無理やり笑顔を作った。

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