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「最高のエロを目指して」 BL短編集

第10章 先生と生徒 (下克上/焦らし)

 如月の方を伺うと、如月はにやにやと笑っている。やはり、彼が媚薬を入れたらしい。
 それにしても、なぜそんなことをするのだろう。如月は、佐藤が好きなのだろうから、櫻庭に媚薬をいれる必要性などないはずだ。

 櫻庭は、キッと如月を睨もうとした。しかし、こんなに身体中がウズウズしている状態で睨めるはずなどなく、ただただ懇願に近い視線を如月に向けていた。

「如月……俺になにをしよう、としてるんだ……」

 どうにか、声を絞り出す。呼吸が苦しくて、言葉が途切れ途切れになってしまったが、今はそんなことを気にしていられない。

「センセを愛でようとしてるんですよ、それだけです」

 如月は、微笑みながら俺に近づいた。全く悪意のない笑みだった。
 俺を愛でる? 意味が分からない。櫻庭は、朦朧としてきた頭の中でそんなことを考えていた。

 その時。いきなり下半身に電気のように快感が走った。
 敏感になったペニスへの刺激は、もう耐えられるものではなかった。その刺激が何なのか分からないまま、櫻庭はイッた。
 黒いスーツのズボンの真ん中のあたりに、シミが広がり、スーツの黒い色が濃くなっていく。

 一度イくと、少し冷静になれた。刺激がなになのか考えて、とりあえず目の前を見てみる。すると、如月が自分のペニスを踏みつけていた。
 そりゃ、刺激は強いはずだ。如月に踏みつけられているのだから。
 しかし、生徒に踏みつけられて感じるなんて。これでは、変態ではないか。

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