イケない同棲生活
第5章 罠
ビクンッと大きく跳ねる体。
「真弘…ッそこ、ダメッ」
そう言うも、問答無用に熱い舌が徐々に上へと上ってゆくのが見え、自然と体が引け腰になっていってゆく。
「ふぁ…ッ」
「逃げんなって」
「やっだ、だって…ッ」
段々と固くなってて、感じてる事にばれてるのが恥ずかしい。
なんて、死んでも言えない。
きっと、真弘はわかっているんだろうけれど。
「可愛いな、お前」
「ナッ?!んんッ」
その証拠に、真弘は口端で僅かに微笑を浮かべ。
胸の頂を口に含むと、巧みな舌使いでさらに快楽を煽いだ。
「ぁッんやッ…ッふぅ…ッ」
舌でコロコロと転がされ、時折吸ったり、もう片方の胸を手で刺激したり。
快楽の波があまりに大きくて。
私は、目の前のものがすごく。愛おしく見えたんだ。
「…真弘…ッ」
荒い呼吸と、喘ぎの合間で、彼の名を呼ぶ。
「何」
その仏頂面にふっと笑いがでそうになるけれど。小さな声をも拾ってくれる真弘に、涙がでそうになった。
「ありが、とう…」
来てくれて。
遠まわしにだけど、「頼れ」って言ってくれて。
「…」
「ん、」
すると真弘は、その返事の代わり、と言う様に身を乗り出すと、優しいキスを落とした。