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イケない同棲生活

第1章 1―しぐれ料亭にて






「ほら、こいつが起きる前にさっさと行けよ」



「ぁ…、は、はい!ありがとうございます…!」



程なくして、男が発した言葉に我に返った私は、慌ててお礼を言って部屋から逃げだした。



きっとこの結婚話はおじゃんになるだろうと安心しつつ、そういえば名前を聞けばよかったと後々後悔。




それでも、助かったのだからよかった。




きっとこれで、お父さんも懲りてくれるだろう――…。





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