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キャンバスのキミ

第9章 曽根君の絵

「盗み見は良くないな」


スケッチブックの下から聞き覚えのある声がして、驚いた。


スケッチブックをずらして顔を出すと曽根君だった。


「ごめんなさい…でもなんでこんな所で寝てるの?」


「眠くなったから」


「あっそう」


私が帰ろうとすると、呼び止められた。


「俺さ、お腹空いて動けないんだ。なんか買ってきてよ」


「なんで私が?」


「借りがあるよね」


曽根君がニヤリとと笑った。


「分かったわよ!何がいいの?」


「何でもいい」


私は返事もせずに急いでコンビニに行った。


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