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秘め事は月の輝く夜に、あなたと~後宮華談~

第2章 禁断の恋

 どうか、そのまま行って欲しい。すぐに立ち去ってくれれば、すっかり紅く染まったこの顔を見られなくて済む。しかし、むろん、このままここに居て欲しいと願う気持ちもあった。
 鼓動はどんどん速くなり、騒がしくなる。このままでは王その人に聞こえてしまうのではないか思うほどだ。
 私ったら、何てことを。

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