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秘め事は月の輝く夜に、あなたと~後宮華談~

第2章 禁断の恋

 明香の奏でるカヤグムの音と王の吹く縦笛の音色が寄り添い合うように一つとなり、夜の中へと溶けていった。
 二人の奏でる音は、何よりもその気持ちを雄弁に物語る。しかし、二人は己れの想いを口にすることはなく、ただ月の夜の調べに身を委ねていた。

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