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秘め事は月の輝く夜に、あなたと~後宮華談~

第3章 すれ違う心

 喘ぐように口をわずかに開いた瞬間、舌が口中に挿し入れられ、嫌悪感に膚が粟立った。
 ねっとりとした感触が口の中で這い回る。
 逃げ惑う舌を淫らに絡め取られ、口の中を好き放題に蹂躙される。
 明香はとうとう堪え切れず、大粒の涙を流した。
 王が嫌なのではない。ただ、どんなに好きな男でも、こんな風に無理強いされるのが嫌なのだ。

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