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秘め事は月の輝く夜に、あなたと~後宮華談~

第1章 人知れず咲く花

「え?」
 また顔を上げてしまった。
 若き王はさも愉快そうに笑っていた。明香は慌てて頭を下げる。
「面を上げるが良い」
 王は事もなげに言い、明香は漸くわずかばかり顔を上げた。

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