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秘め事は月の輝く夜に、あなたと~後宮華談~

第2章 禁断の恋

 今日の午前中、王は専属の学者から歴史の講義を受けることになっていた。王に常に近侍しているのは尚宮である明香ともう一人、男性の従者がいる。進講を受ける際は、いつも伴は一人だけと決まっていた。
「今日は、どうも気分が進まなくてな。師には申し訳ないが、早めに切り上げて頂いた」
 どうやら、王は一人らしい。

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