テキストサイズ

普通の日記

第15章 6月8日 ドリーム小説を書きました

「…親父のこと頼んでもいいか、みやび」
「もちろん」
当たり前じゃない
広吉の目ははもう迷ってはいなくて、
だからわたしは送りだす

「みやび、和菓子うまく作れたら一番にお前に食わせるから」
踵を返して、それだけ言うと広吉は走って行った。
いま何て言った?
軽いパニックになる。でも嬉しかった。色々なことがうれしかった。

夕焼けの色がきらきらと水面に反射して、私はこれからの事を考える。
広吉はもう随分小さくなって少しして河原の下草に消えて行った。
広吉は私の進路が調理師学校だって知ったら驚くだろうか。何も思わない?

ストーリーメニュー

TOPTOPへ