悪魔と淫美な世界へ
第1章 ~過激な同棲~
「はぁーー…」
2年1組の教室…
自分の席に座っていたゆきは、憂鬱そうに深いため息をついた。
「おはよう!
また朝からため息?」
「里香‥おはよう…」
学生鞄を肩から下げた里香が、前の席に座るなりゆきの方を向いた。
「まだ仲直りしてないの ?」
「ケンカとかじゃないか らっ…
まあ‥いろいろあって ‥‥」
不感症なのかもなんて 恥ずかしくて絶対言え ない…
「もしかして
彼氏と体の相性合わな いとか?」
「えっ!?」
「図星だ!」
焦るゆきを見て里香のテンションは上がり、ゆきの机の上に両肘をついた。
「難しい悩みだよね~
前の彼氏の時、好きな のにって‥思ったなぁ ~!
今の彼氏は相性バッチ リだけどっ♪」
「そう‥なんだ…」
好き‥かぁ…
そういえば‥そんなこ と想う暇なんてなかっ た‥‥
…魁のこと‥どう思っ てるのか正直わからな い‥‥
多分‥魁は…
わたしのこと‥好きと かそういう目で見てな いと思うけど‥‥
「あっ‥そうそうっ!
今日転校生が来るらし いよ!
一年生の男子でかなり かわいいみたい♪
どんな子か見てみたい な~♪」
「それ彼氏が聞いたらや きもち妬くんじゃない ?」
「妬かせとけばいいの! マンネリ対策にもなる し♪」
「そう…」
可愛くてスタイルがい い里香だから許される 発言だよねっ…
「だから‥ゆきも少し彼 氏にやきもち妬かせて みたら?」
「わたしは――…」
妬くとか‥そんな関係 じゃないし‥‥
魁が興味あるのは‥わ たしの処女だけ‥‥‥
ゆきは、心の中で深いため息をつき、ふとリビングを出て行く魁の後ろ姿が頭に浮かんだ―――‥‥‥