悪魔と淫美な世界へ
第8章 ~誓い~
平和な日が続いていたある日…
朝起きたゆきは、パジャマ姿でいつもの様にベッドの上で軽い朝食を食べていた。
もちろんその隣には上半身裸の魁もいて、ゆきが食べているのをジッと見つめていた。
「今日の予定も空いてい るのか?」
「うん
今のところ琉希さんか ら何も言われてないし …」
「そうか
じゃあこの後…」
食べている最中のゆきに、魁は色気を漂わせながらロングヘアーにキスをした。
うっ…この感じは…
最近ずっと寝室にこも ってるし…さすがに今 日は寝室から出たいか もっ…
「あ、あの…魁…」
そう言いかけた時、扉をノックする音が部屋中に響いた。
「ゆき様
用意が出来次第、書斎 の方に来て下さい」
「あ…はいっ…」
琉希さん、良いタイミ ングっ!
内心ホッとするゆきだったが、いきなり後ろから優しく抱き締められてしまった。
「魁…?琉希さんが待っ てるから…」
「少しくらい待たせても いい」
ボタンを外そうとする手を、ゆきはなんとか阻止しようと抑えた。
「だ、駄目だよ…
大事な話しかも知れな いし…」
「……わかった」
お預けをされた魁は、不満げな様子で手を離した。
「じゃあ、お前からのキ スで今は我慢する」
「えっ…!?」
予想外な事に、ゆきの胸は高鳴りだし一瞬で頬が赤くなった。
「クスッ…
早くしないとあいつが 待ってるぞ」
自分からなんてっ…凄 い恥ずかしいっ
「ほら…早くしろ」
悪魔な笑みを浮かべる魁に、ゆきは恥ずかしそうにゆっくり顔を近付けていく。
触れるだけの短いキス…
ゆきは耳まで顔を真っ赤にしていて、それを見た魁は満足げに笑みを浮かべた。