テキストサイズ

悪魔と淫美な世界へ

第2章 ~可愛い?年下男子~

 
 
 
学校を後にした2人は手を繋ないだままの状態で歩いていて、端から見たらカップルにしか見えない光景だ。
 
 
 
「名前まだ言ってなかっ たね!
 おれは桐島 蒼空
 蒼空って呼んで♪」
 
「あ‥うん…
 …あの…そろそろ手を 離して欲しいんだけど ‥‥」
 
 これ以上ドキドキした ら身が保たないよっ… 
 
「離したくないなぁ~
 ゆき先輩の手‥暖かく て触り心地がいい…」 
「えっ…」
 
 
 
繋いでいた手に力が込められ、ゆきの胸はさらに激しく高鳴った。
 
 
 
「おれ‥学校でゆき先輩 を見かけた時
 運命的なものを感じた んだ…」
 
 
 えっ…?
 
 
 
蒼空は歩くのを止め、真剣な眼差しでゆきを見つめた。
 
 
 
「おれ…ゆき先輩に一目 惚れした
 おれと付き合って…」 
 
 っ!?
 
「えっ‥ちょっと待って っ…
 いきなりそんなこと言 われても‥‥」
 
「同棲中の彼氏がいるの に‥ぐずぐすなんてし てられないよ‥‥
 ゆき先輩のこと‥凄く 好きなんだっ」
 
「っ‥‥」
 
 草食系男子って感じだ と思ってたけど…
 すごい大胆な告白っ! 
 
 
その言葉に、一瞬でゆきの心は撃ち抜かれてしまい、蒼空の‥可愛いが男になった顔を見つめた。 
 
 
 蒼空の顔‥少し赤い… 本当にわたしのこと― ――‥‥
 
「‥‥わたし‥‥」
 
 
「ゆき」
 
 
 
すぐ後ろから聞こえてきた低く官能的な声に、ゆきはビクッと肩を跳させながら振り向くと…
 
険しい顔をした魁が近付いて来る姿があり、ゆきは動揺を隠しきれずにいた。
 
 
 
「かっ‥魁っ…」
 
「この人がゆき先輩の? 」
 
「そうだ
 ゆき‥帰るぞ」
 
 
 
グイッと腕を掴み、魁は強引に歩き出した。
 
 
 
「あっ‥ちょっ‥‥」
 
 もしかして‥怒ってる …?
 
 ‥‥そんなわけない‥ よね‥‥
 
 
 
 
 

ストーリーメニュー

TOPTOPへ