悪魔と淫美な世界へ
第2章 ~可愛い?年下男子~
走る車の中…
無言で運転する魁と、その隣で様子を伺う様にちら見するゆき。
この空気‥気まず過ぎ るっ…
さっきから一言も喋ら ないし
…怒ってるのかな‥‥
っていうか…
怒る理由がわからない
「どうした?」
「な‥なんでもないっ… 」
目が合ってしまい、ゆきは視線を逸らす様に俯いた。
「…そんなに俺が嫌いか ?」
「えっ…?」
「俺の方が圧倒的に顔も スタイルも良いと思う が…」
「まあ‥確かに…」
その通りだけど…
自分で言わなくてもっ …
自宅の駐車場で車を停めた魁は、鋭く赤い瞳でジッとゆきを見つめてその整った顔を近付けた。
「なっ‥なに…?」
えっえっ
もしかして‥キスされ る!?
「そろそろ…焦らされる のも飽きた‥‥
じっくりと…
お前を‥淫らな快楽の 世界に堕としてやる… 」
そっ‥それってっ…
ゆきの頭の中で色んな妄想が浮かび、カァーっと顔が真っ赤になった。
「クスっ…
まだ何もしてないのに 顔が赤いぞ」
「そっそんなことっ」
「ゆき‥俺の部屋に来い ‥‥」
ゆきしか映していない、鋭く禍々しい赤い瞳…
全身から漂う色気と自信に、ゆきは思わず頷いてしまった―――‥‥‥