悪魔と淫美な世界へ
第2章 ~可愛い?年下男子~
「‥‥あっ‥‥あぁっ… 」
カーテンの隙間から微かに日の光が入る、暗い部屋…
ベッドの上で、半分制服を乱されたゆきとその上に覆い被さる魁の姿があった。
魁の唇は首筋から胸元へと強く吸い付くように這っていき、手はいつの間にかYシャツとブラを脱がしていた。
その露わになった胸に手と唇が触れ、ビクッと身体が反応した。
「あっ…!」
すごいドキドキしてっ …胸が苦しいっ‥‥
「凄い反応だな
…だが…」
魁は確かめる様にスカートの中に手を滑り込ませ、やっぱりと言うような顔をした。
「俺の愛撫にこんなに反 応してるのに…
どうしてだ…?」
「あ…」
なんで‥そんな悲しそ うな顔するの…?
切なげな眼差しで見つめる魁…
その表情すら美しく濃い色気を感じ、ゆきの胸は高鳴り出し魁に釘付けになった。
「ゆき…
お前は何を求めてる? 」
わたしが‥求めてるも の…?
『ゆき先輩が大好きなん だっ』
蒼空の真剣な眼差しが頭を過ぎり、思わずドキッとした。
こんな時に
なんで蒼空の事っ…
蒼空が好きだから…?
わたしが欲しいもの… …それは―――
「わからない…
でも…魁とエッチした くないのは確か‥‥」
「フッ…
そんな事言う女はお前 が初めてだ
俺は‥人間を黒い欲望 に堕とし
それを糧とする悪魔…
だからこそ…
純粋過ぎるお前を汚し たくてたまらない…
例え拒絶されても‥目 的を果たすまで
ゆき…
お前を手放すつもりは ない」
鋭さを増した、禍々しく赤い瞳…
この世の者とは思えない程の完璧な顔と身体…
そして…
バッ!と黒く大きな羽が姿を現し、改めて本当の姿を見たゆきは息を呑み魅入ってしまった。