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悪魔と淫美な世界へ

第5章 ~魔界の王~

 
 
 
シャンデリアが目立つ広場…
 
美女達は琉希を取り囲み、何やら怒っている様子で話していた。
 
 
 
「ねぇ、琉希
 魁様はいつ寝室から出 てくるのっ?」
 
「あの人間とこもったま ま、もう随分経つわよ っ!?」
 
「そうですね
 まあ、そのうち出て来 るでしょう」
 
「何よそれっ
 もうっ、頼りにならな いんだから!」
 
「そんなに欲求不満なら 、この城にいる他の男 としていればいいので は?」
 
 
 
中指で眼鏡を直しながらそう冷たく言い放つと、さっさと広場を後にして行った。
 
 
 
「何なのっ!?」
 
「他の男なんて、魁様に 比べたらねぇ?」
 
「そうよっ
 あんなに完璧なルック スと強大な魔力を持っ た悪魔なんて他にいな いわ」
 
「琉希は魁様の次にルッ クスは良いけど、凄い ドSだし…」
 
「やっぱり私達には魁様 しかいないわっ」
 
「あの人間さえ居なけれ ばっ」
 
「魁様を独り占めするな んて許せないっ」
 
 
 
美女達はやり場のない怒りと嫉妬心を堪える様に、爪を噛んだり血が滲むまで拳を握り締めた。
 
 
階段に非難していた琉希は、冷たい眼差しでその様子を静かに観察した。 
 
 
 全く困った連中ですね 
 外見が良いだけで品性 のかけらも無い…
 
 
 何か問題を起こす前に 、一度魁様に報告して おきましょうか
 
 
 
ヤレヤレという様に中指で眼鏡を直しすと、美女達に背を向け去って行った。
 
 
 
 
 
 

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