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悪魔と淫美な世界へ

第5章 ~魔界の王~

 
 
 
 
 何度も囁かれた甘い言 葉…
 
 大好きな人とひとつに なるのって‥今までで 一番幸せっ…
 
 
 
 ‥‥なんだけど‥‥
 
 
 
 
 
 
激しく揺れるベッドでは、身体を重ねている魁とゆきの姿があった。
 
 
 
「あっ!…魁っ…もう‥ 駄目っ…」
 
 あれから何日経ったっ たんだろう…?
 
 ご飯は琉希さんが運ん で来てくれてて、睡眠 とご飯の時間以外はず っと…
 
 さすがに‥そろそろ限 界かもっ‥‥
 
 
「まだだっ…」
 
 
 
身体が震える程の快楽と疲労で意識がもうろうとした時、扉からノック音が響いてきた。
 
 
 
「なんだ
 まだ食事の時間じゃな いだろう?」
 
 
「魁様、そろそろ休まれ てはどうです?
 私達悪魔とは違って、 人間は脆い生き物です 
 ちゃんとした休息をさ せなければ死んでしま いますよ?」
 
「…わかっている
 湯を張れ」
 
「わかりました
 あと、話しておかなけ ればいけない事がある のですが…」
 
「わかった
 ゆきが風呂に入ってい る間に聞く」
 
「わかりました」
 
 
 
その言葉を最後に、琉希の声は聞こえなくなった。
 
 
 
「少し夢中になり過ぎた …
 無理をさせてすまなか った」
 
「う‥ううんっ…」
 
 改めて言われるとすご い恥ずかしいっ
 
 でも、琉希さんほんと 良いタイミングっ
 あのまましてたら気絶 してたかも…
 
 
「ゆき…こっちに来い… 」
 
 
 
優しく逞しい腕がゆきの身体を引き寄せ…
 
包み込む様に抱き締めたまま、魁はベッドに身を委ねた。
 
 
 
「お前とこうしてると、 時が止まっているよう な感覚になる…」
 
「あ…わたしもっ
 今‥すごく幸せ…」
 
 
 
 
溢れる程の幸福感…
 
ゆきは幸せに満ちた様子で、その胸の中に身を寄せた――――……
 
 
 
 
 
 
 

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