ちょっとえっちな短篇集
第5章 ひねもすのたり
「…今何時や?」
体に力が入らなくって砂の上に崩れてしまった後
島の小さな神社の近くの水道でドロドロになった部分を軽く流して、
海でもう一回しっかり洗い流しておいたままだった荷物やら採ったじんめを回収したら
もうお昼前だった。
お腹も減ったしそろそろ帰るか、
まだしっかりしない足元に気をつけながら岩場を歩く。
私が一歩踏み出すとサササッってフナムシが移動して、もう一歩歩くとまた移動する。
勝負の付かない追いかけっこみたい。
「私この町すきだよ」
畑にはヌートリアとたぬきが出るし、
砂浜は年々減ってるし、
産業の織物も減ってっってる。
カニが有名だけど冬場にお店で出されるカニなんて冷凍の周りものだし、
ほんとどこにでもある田舎の漁港町なんだけど。
家までの坂を登る。
ギラギラとした太陽が体を乾かして腕には白い塩の跡が浮き出してる。
地味で自然しか売りがない町だけど私は東京よりもどこの観光地よりも好き。
体に力が入らなくって砂の上に崩れてしまった後
島の小さな神社の近くの水道でドロドロになった部分を軽く流して、
海でもう一回しっかり洗い流しておいたままだった荷物やら採ったじんめを回収したら
もうお昼前だった。
お腹も減ったしそろそろ帰るか、
まだしっかりしない足元に気をつけながら岩場を歩く。
私が一歩踏み出すとサササッってフナムシが移動して、もう一歩歩くとまた移動する。
勝負の付かない追いかけっこみたい。
「私この町すきだよ」
畑にはヌートリアとたぬきが出るし、
砂浜は年々減ってるし、
産業の織物も減ってっってる。
カニが有名だけど冬場にお店で出されるカニなんて冷凍の周りものだし、
ほんとどこにでもある田舎の漁港町なんだけど。
家までの坂を登る。
ギラギラとした太陽が体を乾かして腕には白い塩の跡が浮き出してる。
地味で自然しか売りがない町だけど私は東京よりもどこの観光地よりも好き。