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ちょっとえっちな短篇集

第5章 ひねもすのたり

「今からなら夕飯に間に合うね」

とった貝を海水で砂吐き出させて貝殻をつけたまま湯がいて、
味付けをする。
じんめご飯が好きだけど、佃煮みたいに煮るのもいいな。
他の貝と違って内臓を取らないからその分磯の香りが強いんだよね。

じんめ、正式名称なんて言うんだろ

「ねぇじんめってホントは何ていうの?」
「ヨメガサ」

へー
「嫁にやんのはこの貝殻くらい小さい椀でええ言う由来らしいで、
俺やったらお前にそんな思いさせんけど」

???
隣を歩くたかしを一回見て考えてもう一回見る。

「…え?どういうこと?」
「俺と結婚したら大切にしたる言う事や!」

その横顔は真っ赤になってて、
私はようやくたかしの言ったことを理解した。
!!!

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