テキストサイズ

ちょっとえっちな短篇集

第14章 王子様は目覚めない

手足に力が入りません
体がひくひくと勝手に震えてしまいます。

「…さやか…好きだよ…」

悠一郎様の手が私の顔のパーツ一つ一つを
確かめるようになぞりました。

「やっぱり、目が見えるといいな、
君の美しい顔を見てみたいよ…」

「……では、しっかり療養して
お薬を飲まなくてはいけませんね…」

「ああ、そうだね、
…僕の目が治ったら誠二からこの家の実権を
取り返す、そしたら君と結婚できるよ」

「私のような女にそんなことを
言わないでください」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ