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ちょっとえっちな短篇集

第5章 ひねもすのたり

「よっちん大阪の学校行くってほんまか?」
たかしも私も、ドライバーを持つ手が止まった。

「うん、そのつもりでいる」
「なんでや?俺は地元の学校行くさかいに一緒にいかんか?
ここが好き言うとったやろ」
いっつもふざけてお調子者って表現があってるたかしが真剣な顔をしていた。

まだちょっと幼い顔立ちだけど焼けた肌と引き締まった眉は精悍って感じだし、
かっこいいなって思う。
好きだなとも思う。

でもそれと私の進路は別の話だから。

「好きだよ、好きだから大阪に出ようと思ってるの」
「なんでや」

きつい、わたしを攻めるみたいな口調。
こんな怒ってるの初めて見たかもれない。

「お前もそうやってここを捨てんのやろ、結局はお前も都会もんやからな」
「違う!」

それは違うよ、ぜんぜん違う!

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