
案内屋 〜アンナイヤ〜
第7章 アライ ザ ほーむ 其ノ二
「この坂、比較的緩やかな上り坂でしょ?でも、よーく見ると僅かに上りと下りを交互に織り交ぜた坂になっているの。あまりに微妙な差異と、緩やかな坂故の錯覚で、ただの上り坂に見える。」
納得のいく説明だ。
暗い印象の割には本当に頼りになる人だ。
「つまり、この坂は何もオカルトでも何でもない。目の錯覚ね。」
「鏡音さん、凄いですね。博識というか」
「ま、この仕事やる前は大学院生やってたし。頭はそれなりに。」
ふと鏡音の過去が零れた。
初耳だ
渋谷の過去すらまだ分からないのに、ここで意外にも鏡音の方が先に明らかになった。
納得のいく説明だ。
暗い印象の割には本当に頼りになる人だ。
「つまり、この坂は何もオカルトでも何でもない。目の錯覚ね。」
「鏡音さん、凄いですね。博識というか」
「ま、この仕事やる前は大学院生やってたし。頭はそれなりに。」
ふと鏡音の過去が零れた。
初耳だ
渋谷の過去すらまだ分からないのに、ここで意外にも鏡音の方が先に明らかになった。
