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案内屋 〜アンナイヤ〜

第7章 アライ ザ ほーむ 其ノ二

凛丸はそっと扉を閉め、外に出て身体を伸ばした
朝日が本当に綺麗だ。
空気も冷たく澄んでいる。

何だかこんなにも清々しい朝は久し振りな気がする。


ほんの一ヶ月前まではニートをやっていたのだ
朝起きて、ネットしてゲームしてメシ食って、寝る。
次の日も同じ…その次も…その次も。

カーテンすら閉め切った部屋に朝日なんて入らず、入ってくる光と言えば人口的な光。
目に入ると若干痛い、白い蛍光灯の光。

あの白さといい明るさといい、好きにはなれない。

バイト扱いではあるが、案内屋に入って生活が変わった。
今まで何も無い平坦だった人生が変わった気がした。

「これで良かったのかもなぁ…」


凛丸は、覚えている範囲で記憶を思い出した。






しばらくは、彼の過去である。






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