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案内屋 〜アンナイヤ〜

第9章 パラレル いん ざ ハイウェイ 其ノ一


案内屋本部の隔離された空間で育てられた為、知り合いなど案内屋関係にしかいない。

当然、砕けた話が出来る友達なんてのもいない。


正直、このカフェに来ている邪道な連中が少しだけ羨ましい。
ああやって、当たり前の人生を謳歌出来る幸せ。

平凡な日常が、どれだけ幸せなことか。




鏡音真央、

本名、月白真緒。

でも今は "鏡音真央" という存在が正だ。

月白真緒という、縛られた自分はもういないのだ。


鏡音はそっとコーヒーを啜った。

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