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案内屋 〜アンナイヤ〜

第9章 パラレル いん ざ ハイウェイ 其ノ一

鏡音はそっと玄関を開け、中に入る。
和風だが、造りは最近風だ。

「ただいまー。」

中は広い。
二階建てで吹き抜けになっている。

「おばあちゃん?」

鏡音は靴を脱いであがった。
フローリングの廊下を歩く。

「あれ?真緒ちゃん?」

奥の台所から一人の婦人が顔を出す。

鏡音の祖母、月白ハツネだ。
普通の老人と比べたら、わりと若く見える。

「あらお帰りなさい。久しぶりねぇ。」

ハツネは身に付けていたエプロンを外し、鏡音を居間に連れていった。

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