私立愛鷹学園高等部
第14章 *すれ違った心の行方*
「お前が思い出した通り、いじめられていた夾くんだよ。」
あぁ、オレすげぇこと言ったな…
残酷で卑劣なこと…
でも、こうすれば守れる。
これ以上、傷つかないで済む。
今、オレが、卑劣でも何でも、
新山に真実を伝えれば、
絶対新山は動くやつだから、
夾と幸せになるさ。
それならオレも幸せだ。
あいつの幸せがオレの幸せだ。
あの日にそう決めたから。
夾を傷つける全てから守るって。
オレがどう思われようと
夾を守れるならなんだってするよ。
オレは何だってするから。
夾だけは、幸せになってほしいんだ。