私立愛鷹学園高等部
第14章 *すれ違った心の行方*
「夾は、そんな幼い頃から、お前をずっと好きだったんだ。」
「そ、んな……前…」
「そ。ずっと優しかったのに、こんな目にあうとはな。考えてないだろ。
両想いになった途端に裏切られて…
あれ、嘘なんだろ?一ノ瀬と付き合ってる話。オレには、お前はまだ夾を
好きなようにみえるけど。」
「あぁ、旗四部が好きだ…」
「ならなんで裏切ったんだ!!!」
「あいつは生徒でオレは教師だ、許される恋じゃない。その上同性だぞ?
高2ってまだまだ若いし、ちゃんと幸せになってもらいたんだ。オレなんかじゃなくて女と付き合って…」
「新山のバーカ。」
「なっ…!!!」
「夾はお前がいいんだよ。同性とか関係無く、新山ヒカリが好きなんだ。お前といることが夾の幸せ。教師なら生徒を幸せにすんのも仕事じゃねぇの?」
「でも…」
「あーもうゴチャゴチャ細けぇな…
夾が泣いてんだよ!!オレらじゃ…どうしようもねぇんだ……お前が行かねぇと…あいつ一生あのまんまだぞ!!オレらじゃダメなんだよ!!助けろよ!!!」
「……っ!!!」
新山は急いで部屋を出て行った。
「手のかかる大人ですね。」
「あははっ!!ま、夾のためだし!!」
「だな!!よし、ここでまったりしようぜ~。」
きっと新山は夾のところに行った。
大丈夫、幸せになれるよ。