俺の小さなお姫様
第8章 第八章 母さん
「お前、…何言ってんだよ!
別に俺は頑張ってなんか…。」
俺が否定しても、ガキんちょはずっと頭を撫で続けた
こいつは気付いてたんだ。
本当はクレハと会うのが、怖くてしょうがなくて、
また捨てられるんじゃないかって怯えて、逃げようとしていた俺の事を…。
だからあの時、俺を止めたんだな…。
逃げないでって…。
「…っうぅ、愛。
そばに居てくれてありがとっ…。」
すげぇ情けないのは自分でも分かってるけど、涙が止まらねぇんだ…。
今だけ…、あと少ししたら、いつもの俺に戻るから。
だから…もう少しだけこのままでいて?