俺の小さなお姫様
第10章 第十章 梓の素性
コンコンッ
「アズー?俺だけど、ちょっといいか?」
…シーン。
返事ねぇなー。
まさか、倒れたりしてねぇだろーな?
何かだんだん心配なってきた…。
「アズ?悪ぃ入るぞ!」
返事を待たずにドアを開け部屋に入ると、梓は机に向かって何やら真剣に書いているみたいだった。
「ったく、居るんなら返事ぐらいしろよ?」
壁に寄りかかりながら声をかけると、やっと俺に気付いたのか梓がイヤホンを外しこっちを見た。
「あれ遥?いつからそこに居たの?(笑)」
「ついさっき。声かけても返事ねぇから勝手に入らせてもらったぞ。」
てか、俺ん家だしね(笑)
「あー、ごめんごめん。
イヤホン付けてたから全然聞こえなかったよ!(笑)」
顔の前に両手を合わせて笑いながら謝る梓の顔をみると、さっきよりも赤みが引けているように見えた
とりあえず熱はねぇみたいだな。