俺の小さなお姫様
第11章 第十一章 好きなんだけど
じわじわと美羽の大きな瞳に涙が溜まっていく。
それを隠すように美羽が下を向きながら話しだす。
「そっかー。そうよね!
何か雅樹に話したらスッキリした気がするわ
聞いてくれて、ありがとう雅樹。」
「俺にはこれぐらいしか出来ないからねー。」
今のところはね?(笑)
「そんな事ないわよ?
じゃ、私そろそろ帰るわね。また明日!」
「おう、じゃあな。」
そう言って帰って行く美羽の背中を見ながら思う。
やっぱり美羽の一番は遥斗で、これから先もずっとそうなんだろう
そこに俺が入んない事ぐらいわかってるけど、一途に遥斗の事を思い続けるそんな美羽のことがやっぱ
「…好きだ。」
まだ言えないけど、言える日がくるまでこの想いは俺の胸にしまっておこう。