俺の小さなお姫様
第12章 第十二章 夏休み
玄関のドアからひょっこり顔を出して、恭平君が愛の水泳袋を持って立っていた。
「愛ちゃん、スイミングのどーぐわすれてたよ?」
「わっ、ほんとだ!
きょーくんもってきてくれたの?ありがとー!」
そういえばガキんちょ帰って来たとき、手ぶらだったな。
アイスに気を取られて全然気が付かなかったけど(笑)
「恭平君、愛が迷惑かけたな。外暑いし中でアイスでも食ってけよ?」
ニコッと恭平君が顔上げて俺を見た。
「いいんですかー!
やったー!」
「きょーくんといっしょにアイス~!」
いや、お前はさっき食ってただろ。(笑)
2人ともギャーギャー騒ぎながら家の中に入って行った。