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仙境綴~美しき仙界の王と身を捧げる少女~

第4章 二つめの物語~梨羅の姫君~

「平和続きの世ならば、朕のような者にも辛うじて世を治めることはできるが、ひとたび戦争となれば、それも難しい。戦は国を人を疲弊させるだけだ。できれば、無用な争いをせず、無駄な血を流したくない―、こんな朕の考えはやはり一国の皇帝としては物足りないのだろうな」
 彩鳳の声は心なしか沈んでいる。桃華は首を振った。

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