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仙境綴~美しき仙界の王と身を捧げる少女~

第4章 二つめの物語~梨羅の姫君~

 宝樹草-その名のとおり、その葉を煎じて呑めば永遠の生命をも得られるという言い伝えがある。
実際に不老不死の効験があるかどうかは定かではないが、確かに万病に効く妙薬であることは間違いない。
 リーラの樹は元来は砂漠の国揚に自生する植物であるが、やがて交易商人によって海を隔てた羅にも伝来した。比較的温暖な気候の羅では育つことができたのである。

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