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仙境綴~美しき仙界の王と身を捧げる少女~

第4章 二つめの物語~梨羅の姫君~

 桃華の泣きながらの告白に、彩鳳の瞳が揺れる。それは、さながら夜空を流れる星のようであった。ハッと打たれたような表情で彩鳳は桃華を見た。
「朕も、そなたを心から愛しているよ。桃華」
 泣きじゃくる桃華は、ふわりと逞しい腕に抱きしめられた。
「そなたがどのような花を咲かせるのか、朕はその行く末を楽しみに見守ろう。朕の側にずっといて欲しい、最愛の后よ」

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