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仙境綴~美しき仙界の王と身を捧げる少女~

第1章 第一話 砂漠の花

「良かろう、是非、その話とやらを聞いてみたい」
 仙王の反応を見届け、美芳は胸の前で組んでいた手に少し力を込めた。
「それでは、これから一つめの話をさせて頂きます」
 そう前置きして、美芳は語り始めた。美芳と仙王のいるこの部屋はかなりの広さがあり、仙王の座す玉座の傍から水晶の壁際に沿って、ズラリと燭台が並んでいる。

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