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仙境綴~美しき仙界の王と身を捧げる少女~

第6章 三つめの物語~砂漠の鷹~

 想いを馳せたていた時、美芳はハッとした。
 美芳の倒れていた側には、やわらかな緑の葉で満たされた籠があった。そして、彼女の首には川に落としたはずの首飾りが輝いている。亡き父が母に贈ったという涙の雫をかたどった透明な石が陽の光を受けて、きらめいている。

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