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仙境綴~美しき仙界の王と身を捧げる少女~

第2章 初めの物語~砂漠の花―ミイラが語る愛―~

「そなたの話には聞く者の心を打つものがあるように思う。もっと聞かせてはくれぬか」
 仙王の求めに、美芳は頷いた。
「判りました」
 美芳の返事に仙王の美しい双眸が細められる。
 美芳の次の話を待つように、美しき王は眼を閉じ、少女の紅い唇は次なる話を紡ぎ出すために、小さく開きかけた。
 仙人の長(おさ)の住まいである水晶宮は相変わらず、清らかな光を輝き放っている。
               (第一話 砂漠の花 終わり)

 ☆明日から第二話へ ☆




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