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仙境綴~美しき仙界の王と身を捧げる少女~

第4章 二つめの物語~梨羅の姫君~

「ああ、私が怖いのだな」
 彩鳳は苦笑すると、桃華から手を放したが、彼女が依然として彩鳳の膝の上にいることに変わりはない。桃華の眼にも、この男の深い眼差しに思慮と分別、穏やかな理知の光があるのはひとめで判った。

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