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妄想と生きる。

第42章 心療内科。

『ごめん、キスはした…
 でも1回だけ、本当にそれだけ。』

あんな間違いメール送ってきて、それを信じろって…?

でも旦那はウソなんかついてないと思った。

旦那は着替えて、2人で部屋へ戻った。

階段を上がりながら私は何を考えていただろう。

呼吸をすることも忘れてたくらい。

最後の3段くらいを足早に上り部屋の窓へ向かった。

飛び降りてしまいたかった。

旦那が止めなきゃ、

旦那がいなかったら、私は飛び降りてた…?

きっと出来なかったと思う。


腕を掴まれて、そのまま抱きしめられた。

苦しくて、

でもやっと心の奥に痛みを感じた。



誕生日。

こんなサプライズってありますか…?

神様。

どうして、次々、私に試練を与えるのですか?

こんな日に。

ずっと苦しくて、溺れかけてた私は、もう完全に溺れてしまった。



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