妄想と生きる。
第15章 素直な気持ち。
そう思い始めて数日後。
タカちゃんの誕生日前日。
別に会う約束もしてないし、彼女でもないのに、いきなり会いに行くのも気が引ける。
電話しようか悩む私。
結局、時間だけが過ぎて、もう夜の11時…
ケータイだったら日付が変わると同時に電話して『おめでとう!』が言えるのにな…
私は誰よりも先に『おめでとう』が言いたい。
はぁー切ない。
11時45分頃、ケータイが鳴った。
タカちゃんだ!
私の思いが通じたのか。
『起きてた?』
私は起きてたけど、
『半分、寝てた』
と軽くウソをつく。
私は心のどこかでタカちゃんからの電話を待ってた。