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やっと、やっと…

第3章 小さな黒い点

家に帰って部屋で着替える
私の家は自営業で両親とも忙しい
晩御飯は親が帰ってからの
9時近くなることもあった

それまで
課題を済ませたりテレビをみたりして
時間を過ごしていた


今日は違った
机の上に置いてある携帯が光っている
圭介かな?と思って携帯を見る


メール9件
着信10件


(・・・え?)


全て圭介から

9件のメールを開いて見る


『12月14日 16:40

差出人:山下圭介

唯、あんまり無理しないように
頑張ってね♪』


私が圭介に帰れないことを伝えてからすぐのメール


『12月14日 16:45

差出人:山下圭介

あ、言い忘れたけど
俺急いで帰らなくてもいいし
唯が終わるの待ってるよ!』


(え・・?)


一瞬心がドクンと落ちたように
鳴った


(まさか、まってたの?)


玄関からみたグラウンドの向こうの人影を思い出す


(もしかして・・・、あの時の)


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